エシカル消費とは わかりやすく言えば、未来のために人にも地球にもやさしくなろう!という買い物の概念です。
・助けを必要とする人々を支援する取り組み
・自然環境を良くする取り組み
・地域経済を応援する取り組み
上記のような取り組みに協力できるような買い物をしよう!というイメージです。
「エシカル消費」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、意外と私たちの身近にあふれています。例えば、地産地消(地元で作ったものを地元で消費する)や、エコカーやエコバッグを買うこともそうですし、被災地を応援する為にその土地のものを消費したりするのも「エシカル消費」なんです。実は、誰もが既にやっていることだったりします。
英語で「ethical(エシカル)」とは、直訳で【倫理的な】という意味で、人として倫理的な正しい(優しい)と思う行動を表します。
経済を成長させるためには安く、大量に生産することが基本です。しかし、それは劣悪な労働環境を生み出してしまったり、作り過ぎてムダがでるという問題もおこります。そういった事をなくすために、自分の利益だけでなく、これからの地球環境や人のことを考えて、共存・共生していく利他的な考えを持つこと、購入前に「いつ」「どこで」「誰が」「どうやって」作ったのかを意識し、誰にどんな影響があるのか?と論理的に考えた消費が大切です。
尚、国際社会共通の目標であるSDGsで言えば、目標12の『つくる責任 つかう責任』にエシカル消費は当てはまります。
実はやってた?エシカル消費の具体例
エシカル消費という言葉は知らなくても、実はすでにエシカル消費をしているかもしれません。例えば、
・エコカーを買う
・スーパーのビニール袋をやめてエコバッグを買う
・地元の農家で直売している野菜を買う
・オーガニックコットン製の服を買う
・プラスチックストローをやめて紙製のストローを買う
・リサイクル素材の商品を買う
・省エネな家電や製品を買う
・缶ジュースやペットボトルをやめてマイボトルを買う
などなど、過度に意識をしなくても既に私たちの生活の中にエシカル消費の概念は溶け込みつつあります。また、必要な食材を必要な量だけ買う=食べ残しを減らすことも、食品ロスの削減に繋がりますので、これもまたエシカル消費です。
上記の他にも、障害者支援となる消費やフェアトレード製品の購入、被災地を応援する消費などもすべてエシカル消費です。倫理的な消費といわれるとイメージが沸きませんが、人と地球の未来を考えた優しさをもったお買い物と考えると、なんとなくやってみようかな?と思いますよね。
エシカル消費でポイントとなるのは以下の4点です。
環境への配慮
・リサイクル素材を使ったものなど「エコ商品」を選ぶ
・省エネ製品を選ぶ
社会や人への配慮
・売上の一部が寄付につながる商品を選ぶ
・フェアトレード商品を選ぶ
・障がいのある人の支援につながる商品を選ぶ
地域への配慮
・地産地消
・被災地の産品を選ぶ
生物多様性への配慮
・認証ラベルのある商品を選ぶ
・フェイクレザー製品を選ぶ
現時点でのエシカル消費の確かな判断材料は、認証マークの有無ですが、マーク認証の取得自体にお金がかかってしまうため、認証を受けている商品はほんの一部です。またエシカル商品は普通の商品と比べると値段が高くなってしまうことも少なくありません。
エシカル消費のマークについて
・エコマーク
「生産」から「廃棄」まで、環境への負荷が少ない上で、環境保全に役立つと認定された商品に対するラベルです。デザインコンセプトは「私たちの手で地球を、環境を守ろう」です。
・MSC認証
通称、海のエコラベルMSC(Marine Stewardship Council、海洋管理協議会)
適切な量を獲れば、いつまでも魚を食べ続けることができるように、海洋の自然環境や水産資源を守って獲られた水産物の認証エコラベルです。
・FSCR認証
適切に管理された森林の木材とその木材から作られた製品であることを証明する認証ラベルがFSCR認証(Forest StewardshipCouncil)エコラベルです。
・国際フェアトレード認証
国際フェアトレード認証ラベルとは、社会、環境、経済の基準について定めた国際フェアトレード基準を満たしていることが条件です。
原料が生産され、輸入出、加工、製造工程を経て「国際フェアトレード認証製品」として完成品となるまでの各工程で、国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade International)が定めた国際フェアトレード基準が守られていることを証明するラベルです。開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指しています。
・GOTS(オーガニック・テキスタイル世界基準)
GOTSとはGlobal Organic Textile Standardの略称で、オーガニックのコットン、ウール、麻、絹などの原料から環境的・社会的に配慮した方法で作られた繊維製品につけられる認証ラベルです。
オーガニック認証については2つの認証が必要とされています。まず農業分野では畑から原綿までのオーガニック・ファーミング認証と、テキスタイルの製造加工分野(紡績から製品まで)のテキスタイル認証があります。
なぜエシカル消費が必要なのか?今考えるべきこと
私たちは日々、世界各地から安い商品を手にできるようになりました。しかし、安い商品を大量に供給するためには、生産者や労働者の賃金を低く抑えたり、人や環境への負荷が大きい生産方法がとられたりすることは少なくありません。
また、安い商品を大量に消費する現代社会は資源を多く使用していて、地球が再生産できる資源の供給量を上回っていて、将来の世代が使うべき資源まで使用していると言われています。
このまま大量生産・大量消費を続ければどうなるのか?を考えることが大事です。
だからこそ、私たちの生活を支える製品のために働いているどこかの国の人のため、子どもたちの将来のため、未来の地球のため、エシカル消費という買い方が多くの人に支持をされています。
今日からエシカル消費をはじめよう!
あまり聞きなれない「エシカル消費」ですが、意外と私たちの身のまわりにあふれていますよね。今生きている人が将来生きる人の資源を使っていたり、その貴重な資源を無駄にしてしまっているというのは本当に考えものです。
例えばエコバッグを使うだけでも、何気ないその小さな行動が、地球と人にやさしい行動(消費)となり、エシカル消費が増えることで地球の未来は変わっていくんだと思います。エシカル消費は今すぐにでも取り組むことができるので、私も意識をして今日からやっていこうと思います!