夏休みの宿題と言えば読書感想文。
私もこれには苦労させられました…(^^;
とくに普段はマンガ派で本はあまり読まない場合は、本選びから悩んでしまいますよね。
出来るだけ読みやすくて、書きやすい本があればラクなのに!
ということで、今回は中学生の読書感想文でおすすめな本9作品をご紹介します!
本のタイトルや作者、作品内容と読書感想文に向いていると思う理由やポイントまで、当サイトが独自に取材したものを掲載しています。
ぜひ参考にして下さいね^^
- 1.『カラフル』/作者:森絵都
- 2.『幕末単身赴任 下級武士の食日記』/作者:青木直己
- 3.『こころ』/作者:夏目漱石
- 4.『そして、バトンは渡された』/作者:瀬尾まいこ
- 5.『ペンギン・ハイウェイ』/作者:森見登美彦
- 6.『羅生門』/作者:茶川竜之介
- 7.『君たちはどう生きるか』/作者:吉野 源三郎
- 8.『1リットルの涙』/作者:木藤亜也
- 9.『小さな理由』/作者:森浩美
- 中学生の読書感想文でおすすめ本2021まとめ
1.『カラフル』/作者:森絵都
タイトル:カラフル/作者:森絵都
あらすじとポイント
一度命を失ったものの「抽選に当たった」主人公の「ぼく」が、命を絶った中学三年生の「小林真」として生き返り、前世の罪を思い出す「修行」を始めるお話です。
主人公が乗り移る真は、家族との関係や好きな女の子、そして学校での生活に悩む、様々な問題を抱えたまさに”等身大の中学生”です。
主人公は真として生きていくなかで、周りの人たちと正面から向き合い、解決へと行動に移すことで、自身の心もまた変化していくことに気付きます。
さらに案内役である天使の「プラプラ」とのテンポの良い会話が、物語の中にスルスルと引き込んでくれます。
主人公である「ぼく」の正体や、『カラフル』というタイトルに込められた意味が最後にわかる構成も含め、読後の満足感が高い作品です。
直接的な描写などはなく、母親の不義理や、同級生の描写が匂わせる程度ですが、刺激的です。
本書は文学として高い評価を得ており、ぜひ一生に一度は若い世代に読んでもらいたい作品だともいます。
等身大でどう解釈するかが読書感想文でも肝になると思います。
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2.『幕末単身赴任 下級武士の食日記』/作者:青木直己
タイトル:幕末単身赴任 下級武士の食日記/作者:青木直己
あらすじとポイント
幕末期に江戸勤番を務めた和歌山藩士の日記の解説本で、当時の食事や物価について書かれています。
「食」の観点から、今から150年以上前の人たちの生活を覗き見するような内容ですが、現代よりも質素な生活かと思いきや、意外と良いものを食べています(笑)
現代の人たちも食べているもの、自分が食べたことがないもの、食べてみたいものと感想を書く際にも掘り下げられます。(めちゃくちゃ美味しそうです。)
また、日記に綴られた考えや生活ぶりは、現代の私たちにも通ずるものもあり、自分の考えをまとめることもできます。
さらに、もう少し踏み込むならば、当時の主な事件や出来事と照らし合わせたり、他の身分の人たちの食環境や、生活と比較してみると言った面からも、内容を広げる余地があるので、読書感想文を書きやすいと思います。
▲食べるのが好きならオススメ!(笑)
3.『こころ』/作者:夏目漱石
タイトル:こころ/作者:夏目漱石
あらすじとポイント
「先生」と「K」という二人の男が下宿先のお嬢さんをめぐって、様々な葛藤を抱えながら双方が思いを寄せていきますが、結果「先生」が奪う形になってしまいます。
そしてそれを罪悪感として抱えたまま生きていくのが耐えられなくなり、自ら…という物語です。
この小説が読書感想文におすすめのポイントは、登場人物の心情に感情移入しやすかったり、様々なことを考えさせられるという点です。
私も当時この図書を選んで読書感想文を書きましたが、高校生になって教科書として読んだ際は、また違う感想を抱きました。
これだけの名作なので、おそらく他の人ともかぶってしまう可能性はありますが、読書感想文の内容がかぶる事はほとんどないと思いますので、選んでも心配ないと思います。
ずっと語り継がれる本には理由がありますね。
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▲名作は漫画で読むのもアリかも!?(笑)
4.『そして、バトンは渡された』/作者:瀬尾まいこ
タイトル:そして、バトンは渡された/作者:瀬尾まいこ
あらすじとポイント
幼い頃に母親が亡くなり、父親とも海外赴任で離れることになり、継母との暮らしを選んだ主人公・優子は、様々な大人の都合に振り回されながら、高校生になった現在は20歳差の血のつながらない「父」と暮らしています。
主人公を育てている大人はどんどん変わっていき、血のつながらない親のリレーが繰り返されますが、大人には大人の事情があり、それを主人公が受け入れながら育っていきます。
大人の事情に振り回されてもグレることなく、また主人公を取り巻く大人も、嫌いで主人公と一緒に暮らさないわけではないので、一見不幸に思える主人公の身の上話が、実は多くの大人の愛情によってサポートされていることが描かれている感動的なお話です。
血のつながりって何なんだろう?と考えさせられます。
自分が主人公だったら、どう思うか、自分ならどう行動するかという視点で書くと、感想文が書きやすいと思います。
▲ 2019年の本屋大賞を受賞した作品は必見!
5.『ペンギン・ハイウェイ』/作者:森見登美彦
タイトル:ペンギン・ハイウェイ/作者:森見登美彦
あらすじとポイント
森見登美彦作品では珍しく、主人公は小学生の男の子ですが、知識欲に溢れていて、大人びた少年です。
こまっしゃくれたところもありますが、まだまだ子どもらしいところもあり、通っている歯科医院のお姉さんに淡い恋心を抱いていますが、それが初恋であることも自覚していません。
そんな少年がある夏遭遇した不思議な現象について、友達やお姉さんと一緒に謎を解明していきます。
最後に待ち受けているちょっと切ない結末と、それでも希望を胸に未来に向かっていく少年の姿は爽やかな読後感を与えてくれます。
かつて小学生男子だったすべての男性におすすめの作品です。
もちろん女性にもおすすめで、小学生男子がお姉さんのために頑張る姿を微笑ましく感じると思います。
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▲ 永遠の少年におすすめ(笑)
6.『羅生門』/作者:茶川竜之介
タイトル:羅生門/作者:茶川竜之介
あらすじとポイント
食糧難や病気が流行った時代、ひとりの侍が仕事を失い茫然とします。
物語の舞台は、平安時代の京都にあった「羅生門」と呼ばれる大きな門。
地震や火事、飢饉など様々な災いによってボロボロに荒れた羅生門には、門の上(楼上)にどんなものでも捨てる風習までできていました。
そんな羅生門に仕事を失い途方に暮れる一人の男が雨宿りにやってきます。
男が羅生門の上に登るとそこには一人の老婆がいて、その老婆はとんでもないある事を行っていたのです。
男は老婆の行為を咎めますが、老婆は生きるため!と言います。
今後の生活について途方に暮れていた男は、それをキッカケに全く違う生き方をしていく・・・という内容です。
教科書にも載っているような有名な作品ですが、さすが茶川竜之介作品です。
小説の文体は読みやすく、読了後にいろいろ考えさせられるので、素直に感想が書けると思います。
▲ 教科書で抜粋された内容しか見たことないならぜひ!
7.『君たちはどう生きるか』/作者:吉野 源三郎
タイトル:君たちはどう生きるか/作者:吉野 源三郎
あらすじとポイント
初出が1937年という80年以上も前の作品ですが、読書感想文の書籍として、王道といえる一冊です。
本書のキーワードは「自分で考える」ということです。
主人公は恵まれた生活を送る好奇心旺盛で多感な中学生コぺル君、父親を亡くしたことで寂しさも抱えています。
コぺル君は、学校生活や日常の中で経験するさまざまな出来事や、いろいろな人との関わりの中で、自分の弱さに気付いて落ち込んだりもしますが、父親代わりのおじさんとのやり取りを通して、自分を見つめ成長していきます。
いじめや貧困など、現代にも通じるテーマが込められていて、今の中学生でも古さを感じず、自分のこととして置き換えて考えられると思います。
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▲ 話題になったマンガもおすすめです。
8.『1リットルの涙』/作者:木藤亜也
タイトル:1リットルの涙/作者:木藤亜也
あらすじとポイント
この本は、難病と闘いながらも、懸命に生きる亜也さんの日記になっていて、14歳から、自分で文字が書けなくなる20歳までは亜也さん自身が書いた文章、その後は、亜也さんのお母さんや周囲の人が亜也さんについて書いています。
病気がひどくなり苦しみながらも、本当に強く生きようとする姿に涙が止まりません。
生きることに悩んだり、何かに苦しんだりしている人に、ぜひ読んで欲しいです。
亜也さんの姿に自分自身が勇気づけられ、考えさせられると思います。
特に同年代の子たちに、自分と同じ年齢で一生懸命生きた人がいるということを読んでもらい、自分に置き換えて色々なことを考えさせられると思うので、ぜひ読者感想文にもおすすめしたいです。
▲ 読むときはハンカチ必須です!
9.『小さな理由』/作者:森浩美
タイトル:小さな理由/作者:森浩美
あらすじとポイント
様々な家族の姿、家族の形を描いた短編集で、8つの物語が収録されています。
離婚した父とのほろ苦い再会や、母子家庭の寂しさ、子ども思い、親の思いなどなど、自分の体験とつなげられそうなものが、8つある中から選んで書けるのでお勧めです。
8編全部を網羅するより、1つを選び掘り下げて、自分の家族関係や親子関係を振り返り、父親に言われたことばや、母親の小さな心遣いなどを思い出せるといいと思います。
経験だけではなく、家族に直接は言えない気持ちや、伝えたいこと、エピソード、これまでのことから、これからこうしたい、といったことなどを自分のことばで書くと、いい読書感想文になると思います。
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▲長編が苦手ならコチラ!
中学生の読書感想文でおすすめ本2021まとめ
いかがでしたか?
名作から、ちょっとニッチな作品まで中学生が読書感想文を書きやすい作品という目線で選んでみました!
どれも読書感想文抜きで面白いので、気になったものはぜひ読んでみてくださいね(^^)
そういえば、最近はラノベ(ライトノベル)を読書感想文の題材に選ぶ学生さんもいるんだとか!
私が学生時代にはまだラノベの地位は確立されていなかったので、ビックリしました(笑)
でもどんな作品であれ、自分が感動したり、何か感じるものがあって、それを言葉にできるなら立派な読書感想文になるはずですよね!